
深夜高速 ―生きててよかったの集い―
フラワーカンパニーズ トリビュートアルバム
よくぞまあ、こんなとんでもないトリビュートアルバムが成立したなあ、
発売してくれたんだなあ、ということが、まず素敵だし、素晴らしいと思います。
いやホンマ。
「深夜高速」が、フラワーカンパニーズを象徴する1曲、
とてもとても重要な1曲なのだろう、ということはわかる気がするのですが、
それでも、いやそれでも。
とあるバンドのトリビュートアルバムが、収録曲は1曲のみ、ということは、
ちょっと、凄い。
「深夜高速」という1曲のみを、様々なミュージシャンがカバーする。
それぞれの表現方法で演奏し、思いを込めて、歌う。それが商品として流通し得る。
その事実がまず嬉しいのです。生きててよかった、と思うのですよね。
普通、トリビュートアルバムって、色々なミュージシャンが、
トリビュートされるミュージシャンの有名な曲を色々カバーする、
ってえのが常識だと思うのです。
でもこれは「深夜高速」のみ。これ一本のみ。これでしか勝負しない。これでいく。
これでいけるんだぞ!これで成り立つんだぞ!と投げかけてくる。うはあ。凄い。素敵。
イエローモンキーでいうならば、「JAM」のみ収録されたトリビュートアルバム?
槇原敬之で例えるならば、「どんなときも」のみで制作されたトリビュートアルバム?
スピッツでならば、、、「ロビンソン」のみのトリビュートアルバム、か?
うーむ。それはそれで聴いてみたい。聴いてみたい気もする。うんうん。
フリートウッドマックのトリビュートアルバムは、大名盤といわれるアルバム、「噂」を
まるまるそのまま各ミュージシャンが演奏してるそうなので、ある意味この方向性と
近いかなあ、と思うのですが、、、まあとにかくとにかく、珍しい例ですよね。
普通ではないですよねえ。いやー世の中には、
色んなトリビュートの表現方法があるんだなあ。
で、このアルバム、トリビュートアルバムなのに。
フラカンのバージョンも収録されてるんです。
しかも原曲バージョンと、新録バージョンと、二つも。
色々聴き比べられまくりです。なんて有難い。
で、聴き比べると、やっぱりどうしても、フラカン素晴らしい!と思ってしまうのです。
個人的好みで言うならば、湯川潮音とYO-KINGのカバーも大好きでありますが、
でもやはり。
フラワーカンパニーズって凄いなあ。すんばらしいなあ。圭介さんの声は素晴らしいなあ、
そう思うのです。なんであんな声が出るのか。なんであんな歌がうたえるのか。
「大人の子守唄」という歌で、圭介さんは、
「どうして僕にはロックンロールが必要なんだろう?どうしても僕には必要なんだよ」
という趣旨のことを歌っています。
どうしてだろう?僕には「深夜高速」が、必要です。どうしても必要なんだ。いるんだ。
フラカン恐るべし。フラカン素晴らしい。深夜高速、恐るべし。深夜高速、素晴らしい。
ずっとずっと種をまいていきたいんだなあ。種まく人です。蒔き続けたいんです。
あ、ミレーだ。圭介さんとミレーが繋がった。こうして人生は続いていくのだろうなあ。
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